※ これは2006年5月14日当時に投稿した記事です。
純正タンデムバーはこの奥まった取付ボルト面とカバーを挟む格好で固定しているので、このカバーの穴を拡大してしまうとタンデムバーを装着してもカバーが固定されなくなってしまいます。
しかし自分はこのキムコ スーパー9sを乗りつぶす覚悟ができているので、加工することに迷いはありませんでした。もちろん、クルマで養ったD.I.Y.工作に自信があったので確実に加工を成功させる見込みがあるからこそですが、もう後戻りはできません。
そこで純正ボルト穴を中心に、ワッシャーの半径に1mm程の余裕をつけた大きさの穴を決定し、テンプレートでマーキングします。


テンプレートで記入した取付穴のマーキングを目安にして、電動リューターで穴を拡大していきます。

そして露出したボルト面にワッシャーを重ねて、3つの穴からの高さが水平になるまで重ねていきます。厚みがあるワッシャーでも2mm程度なので、低くなった取付ボルト面からカバーの面までワッシャーを積み重ねるにはかなりの枚数を重ねます。
キムコ スーパー9sは後方に跳ね上がるデザインなので、3つある取付穴のうち、一番後ろの穴だけは前二つの穴よりも取付ボルトの面が高くなっています。(前と後ではワッシャー1枚、2~3mm程度の高低差。)


カバーの面までワッシャーを積み重ねたら、今度は設置面積を稼ぐために二回りほど大きいワッシャーを使って車体とリアボックスとの適度な隙間を作ります。

これらの位置が決定し、それぞれの穴から重ねたワッシャーの高さが水平になったら枚数を記録しておき、ワッシャーを一つのパーツとして合成するためにバーナーを使ってロウ付けすることで取付穴より水平な位置に固定できるスペーサーが完成しました。
しかしこのままリアボックスを装着しても、リアボックスの素材がABS樹脂では、3点でピンポイントの固定をしたところで振動は解消されません。
振動を解消するには、「点での固定」ではなく、「面での固定」が必要です。
そうなると、この自作スペーサーとリアボックス購入時に付属していた金属ベースを溶接して固定すればいいのですが、自分はこのリアボックスをキムコ スーパー9sに装着する際、作りがチープで気に入らなかったので付属の金属ベースを使わないだろうと処分してしまいました。
というわけで、ワッシャー製のスペーサーをロウ付けで作った後は、より面倒な自作でリアキャリアの製作が必要となりました。(汗)
(続く)